BLS(Basic life support)とは、心肺停止状態の人に対して行う救命処置です。 運動中に起こる心肺停止は、周囲の者が速やかに適切なBLSを行なうことで、後遺症なく救命できる場合があります。

今まで、実際にキャンパス内で学生の心肺停止が起きています。慶應義塾の体育会のすべての学生がBLSの手技を身につけ、万が一のことが起きた場合には、自信を持ってBLSを行ってもらうため、この講習は、過去(中学〜高校)にBLS講習を受けたことがない新入部員をおもな対象に行なっています。
*BLS講習を受けたことがない体育会1年生部員は、必ず受講してください。
受講経験がある部員や、希望者(準体育会・所属団体の部員)も受講できます。

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練習中や試合中にチームメイトが倒れたら...

体育会部員を対象に行っているBLS講習の流れをイラストにしました。
*人工呼吸のトレーニングは行っていません


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参考動画


心臓震盪(しんぞうしんとう)とは

「自分の心臓には何も異常がないから、突然心臓が止まることなんて起こらないはず・・・」。多くの人がこのように思っていることでしょう。しかし、実際には部活動の練習中や試合中に、突然心臓が止まることがありえます。野球、フットサルなどのボールや空手の拳が胸の真ん中に当たると、突然危険な不整脈が生じてその場に倒れてしまうことがあります。これを心臓震盪と言います。心臓震盪が発生するのは、心臓の拍動の一定のタイミングでボールなどが胸の真ん中に当たった時なので、ボールなどが当たっても、必ずしも心臓震盪が起こる訳ではありません。  グラウンドで誰かが心臓震盪で倒れた場合、直ちに、上記のBLS(一次救命処置)を開始して下さい。

BLS講習 Q&A

講習中に部員からよく聞かれる質問をまとめました


  1.  傷病者(倒れている人)にBLSが必要なのか、判断に自信がありません
    呼吸や意識がないことを確認できずにBLSが必要か迷ったら、まずは胸骨圧迫を優先して行いましょう。もし意識があれば痛くてすぐに反応があります。
  2. うつ伏せ状態で倒れていたら?
    仰向けで倒れるとは限りません。周りのひとと協力して仰向けにします
  3. 協力者がいない場合の優先順位は?
    まずは119番通報→すぐに胸骨圧迫を開始します
  4. 倒れている人が女性の場合は?
    協力者で人垣を作る、AEDを装着したらタオルをかけるなどできる範囲で人目を避けられるように配慮します。
  5. アクセサリー(金属製)やブラジャーは外すべき?
    外さずに電極パッドを装着し、電気ショックをかけてかまいません
  6. 傷病者が水に濡れていたら?
    タオルや布で拭き取ってから電極パッドを貼ります。汗で濡れている場合も同様です。
  7. プールや水場で倒れた場合に注意することは?
    まずは水中から傷病者を引き上げます。水のない、あるいは少ない場所に移動しBLSを行います。プールサイドなど床が濡れている程度の場所でAEDを使用することは問題ありません(水濡れありなしに関わらず、電気ショックをかける際は傷病者からしっかり距離をとりましょう)
  8. 胸骨圧迫で傷病者の骨が折れることがあるってほんとう?
    肋骨など周辺の骨が折れることはあります。救命処置を第一優先にしつつ、手のひらの根元で胸の真ん中(骨が硬いところ)を押す(手のひら全体では押さない)ことを心掛けましょう。
  9. 電気ショックをかける時「離れてください」というのは何故?
    電気ショックをかける際、傷病者に触れていたひとにもショックが伝わり、失神することもあります。周囲のひとを遠ざけてから行います。
  10. BLSはいつまで続ければいい?
    救急車が到着して、救急隊員に引き継ぐまでです。AEDを装着した場合は、救急車が到着するまで電極パッドを貼ったまま、AEDの指示に従い(よく見てよく聞く!)協力者と交代しながら胸骨圧迫を続けます。
  11. 協力者はたくさん必要?
    119番通報してから救急車が到着するまでの時間は全国平均8,7分です。最低10分以上は胸骨圧迫を続けなければいけません。講習を見ていると、2分程度の胸骨圧迫で疲れが生じます。正確な胸骨圧迫を続けるためにも、協力者と交代しながら行いましょう。交代は素早く行います。
  12. 法的な責任が問われることはないか?
    民法および刑法の解釈では、善意でおこなった救命行為である場合、罪に問われることはありません(東京消防庁Q&Aより)勇気を持って行動しましょう。

 2023年度BLS講習スケジュール

日程

2023年度体育会対象BLS講習

  1. 5月29日(月)14:40〜15:40
  2. 5月31日(水)10:30〜11:30
  3. 6月 2日(金) 10:30〜11:30
  4. 6月 5日(月)14:40〜15:40
  5. 6月 7日(水)14:40〜15:40
  6. 6月 9日(金)14:40〜15:40
  7. 6月12日(月)14:40〜15:40
  8. 6月14日(水)10:30〜11:30
  9. 6月16日(金)10:30〜11:30
  10. 6月21日(水)14:40〜15:40
  11. 6月23日(金)14:40〜15:40
  12. 6月26日(月)14:40〜15:40
  13. 6月28日(水)14:40〜15:40
  14. 6月30日(金)10:30〜11:30

開始時刻5分前には受付を済ませること

対象慶應義塾体育会新入生部員とその他の希望者
場所日吉キャンパス・スポーツ医学研究センター2階
定員各日程10名 先着順で定員に達し次第締め切ります
主催体育会事務室、スポーツ医学研究センター
費用無料
申込み方法googleフォームより受講者本人がお申し込みください
申込み締切り各日程の前日まで