フィットネス測定とフィードバック
アスリートの体力や身体能力を科学的に評価します。得られた正確なデータは、トレーニングレベルの決定やトレーニング効果の評価にも利用できます。なるべく分かりやすく、選手がすぐにフィールドで活用できるデータ提供を心がけています。
当センターでの各種パフォーマンス測定は、体育会所属団体およびそれに準ずる活動を行っている団体を対象として行っています。測定を希望する団体は、まず窓口にてご相談ください。
最大酸素摂取量(VO2MAX)測定
ヒトが生きていくためには酸素が必要です。呼吸中に体内へ取り込み、筋肉などでエネルギーを生み出すために消費される酸素の量のことを「酸素摂取量(VO2)」といいます。運動中は体を動かすのにたくさんのエネルギーが必要ですから、酸素摂取量が増えますが、どのくらいたくさんの酸素を摂取して消費することができるか、という能力には大きな個人差があります。この能力の指標を「最大酸素摂取量(VO2MAX)」といい、個人の有酸素運動能力の一面を知る優れたモノサシとして広く知られています。特に持久系アスリートの体力を科学的に評価する指標として重要です。
測定方法
専用のマスクを装着し、運動中の呼気を採取します。呼気ガス分析装置(COSMED社Quark CPET)で呼気流量や呼気中の酸素濃度、二酸化炭素濃度を計測し、VO2など様々なパラメータを算出します。運動強度が増加するにつれてVO2も直線的に増加し、それが限界に達した点をVO2MAXといいます。競技特性にあった適切な負荷装置を用いることが大切なので、トレッドミル、サイクルエルゴメータ、ローイングエルゴメータなど様々な装置を用います。
安全を確認する目的で、酸素摂取量測定を希望する方には、年1回の超音波断層心エコー検査を義務づけています。(VO2測定と心エコー検査を同時に受けた場合のセット料金を設定しています)
最大酸素摂取量測定 | 820円*塾内料金 |
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心エコー + 最大酸素摂取量(セット料金) |
1,540円*塾内料金 |
乳酸測定
乳酸のはかり方
運動中、強度を増していくと、当初は酸素を十分使用してエネルギー基質を完全燃焼していますが、次第に酸素の供給が追いつかなくなり、糖質や酸素を利用しないで代謝するようになります(無酸素運動)。酸素を利用せずに糖を燃やす(嫌気的解糖)と乳酸ができます。運動負荷をかけ、定時的に乳酸測定を行い、乳酸カーブによるLTポイントやOBLAの検出、最大乳酸濃度の値を知ることで、トレーニングレベルの決定やトレーニング効果の評価に利用できます。酸素摂取量測定と平行して行うことによりより精密な評価が可能です。
当センターの乳酸測定は、アークレイ社・ラクテートプロ2を用いています。耳朶、または指先の毛細血管から微量の血液を採取して乳酸濃度を測定します。採血してから15秒で結果が表示されます。携帯性に優れ、フィールドでの測定も可能です。
乳酸測定 | 1point 250円*塾内料金 |
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体脂肪率測定(水中体重秤量法)
水槽の中に置かれた体重計で、頭まで水に沈んだときの体重を測定します(水中体重)。 水中では 身体の体積分の水の重さを浮力として受けます(アルキメデスの法則)。水中体重と外での体重の差から体積がわかり、大気中の体重を体積で割って身体の密度を求めます。そしてBrozek(1963)の式に基づき身体密度から体脂肪率を計算します。 この測定方法は体密度法といい、さまざまな体脂肪測定法のスタンダードともいえるものです。
同じ体密度法を用いた測定機「BOD POD」もあります。(現在は相撲診療所に設置し、大相撲力士のメディカルサポートに使用しています)
水中体重のはかり方
水中体重は息を吐き出した状態で測定します。肺内に空気が残っていると浮力が増すので、正確な測定を行うために、最大限息を呼出することが重要です。それでも、残気量といってどうやっても吐ききれない部分が残ります。当センターでは、残気量は推定式により算出しています。
測定時には水着を着用しますが、空気の抜けにくく重量が大きくなるダボダボした海水パンツはさけてください。競泳用の水着、もしくはパッド等の入っていないスパッツが望ましいです。
体組成を知る
体脂肪率を測定することにより、体脂肪量と除脂肪体重(筋肉、内蔵、骨の総和量)すなわち、体組成を知ることが出来ます。体組成は運動選手のコンディショニングの指標としてとても大切です。
トレーニングや食事により、運動選手の体組成はダイナミックに変化しますので結果返却時の食事指導も必須です。個人差がありますので、他人の値と比較するのではなく、自分自身の変化に注目し、それぞれに必要なトレーニング、食事の目標をたてることに体組成を知る意味があるのです。
体脂肪率測定 | 510円*塾内料金 |
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筋力測定
Biodex
等速性筋力測定(アイソキネティック)が可能です。可動範囲は(関節可動域)任意に設定することが可能です。現在の筋力がどの程度あるかに加え、ハムストリング等の肉離れ、前十字靱帯損傷など主に下肢のケガからの復帰の確認として筋力測定をおこなっています。左右差、前後比などを確認することができます。
Medx
等尺性筋力測定(アイソメトリック)およびその結果に基づいたトレーニングをおこなうことが可能です。頸部筋力用・腰部背筋力用の2機種あります。
腰部背筋力トレーニングについて
腰痛症は一般人、アスリートを問わず頻度の高い疾患です。スポーツ医学研究センターでは、学生および教職員を対象に、MedXランバーエクステンションマシンを使用したトレーニングを行っています。
トレーニングは原則として8週間を1クールとして行い、腰部背筋の筋力向上による腰痛症改善が期待できます。
トレーニングの初期段階では、動作に不慣れなため、スタティックテスト(等尺性背筋力テスト)から得られた最大腰部背筋力の50%max以下の低負荷量を用いることもあり、各個人の状況に応じて適切な負荷量を設定しています。8週間のトレーニングの結果、筋力の向上が認められる場合は、トレーニング重量の再設定を行います。筋力に大きな変化が無い場合でも自覚症状の軽減などを細かくチェックします。過去に椎間板ヘルニアや腰椎分離症と診断されたことがある方のトレーニング導入は、医師と相談しながら慎重に行いますので、まずはご相談ください。
Biodex 1部位 | 300円 |
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MedX 1部位 | 500円 |